北海道2023 その1 本文へジャンプ



今回の北海道ツーリングは特殊だ。ずっと前からしたいと思っていたことをついに実行するのだ。私が北海道ツーリングにハマったのは41年前の大学4年生の時、買ったばかりの小型バイクXL-125Rで卒業旅行として行った初の北海道ツーリングが原因だ。以来、バイクを125ccから750cc→1000cc→1400ccと大型化して今に至る。が、ずっと前からなんとなくだが、その最初のツーリングを再現したいと思うようになっていた。大型バイクでやっても再現じゃないし…で実行できていなかったが、ハンターカブCT-125を購入したので、当時と同じ小型バイクでの実行が可能になった。コレはやるしかないと実行することにした。実はネタ切れ深刻で、当時の再現ならコースも決まっているし、考える必要あまり無いし、当時より装備も環境も良くなっているので簡単だろう…と安易に考えていた。が、当時の宿(YH)は全滅。有名観光地の宿は激高くなっているし、キャンプ場が近くに無かったり、営業期間外だったり、17時以前に入らないといけなかったり、雨の場合は…と考えると厳しい。しかも、寒い時期なので服の荷物は増えるし、電子装備も増えている。さらに当時持ってかなかったキャンプ道具も積むとなると、CT-125では厳しい感じ。荷物も極限まで減らして(おそらく当社比50%)行くことになった。

 2023.05.16 自宅 → 舞鶴 (晴)

朝4時に起床。寝坊するとフェリーに間に合わなくなるので昨夜は11時過ぎに寝たおかげでそれほど睡眠不足を感じない。バイクを外に出して荷物を積載。出発前に日課のゴミ捨てにも行っておく。予定通りに準備が進み5時に家を出ることができた。コンビニで朝食のパンと牛乳を買ってフェリー乗り場に。乗船手続きを行うが、ハンターカブは原付扱いなので運賃は3490円と割安である。今回乗船するのは今年就航した新造船の「あおい」であった。船は定刻の6時に出発。通常は小豆島経由で神戸に向かうのだが、現在僚船が定期検査で片肺運転の減便となっており、小豆島寄港は無しの直行で10時着になっている。船内はさすがの新造船でキレイであった。が、燃える商魂となっており、貧乏人向け無料区画が減っていた。上級船室や個室は全て乗船券のバーコードによる施錠解除システムとなっていて貧乏人は区画に立ち入ることすらできない。が、個室以外はガラス張りでもあるので外から見えたが、全くのむじんくんであった。貧乏人からすれば利用できる区画が狭くなったのが不満点。今回も利用者は多くなく(おそらく車が2~3台)で、あとは徒歩利用者なのだが、船室はちょうどいいくらいの混雑感があった。おそらくハイシーズンになると満員になるので有料の上級船室に流れるという計算なのだろう。 雑魚寝の区画は1人1人が区切られた区画になっており、JRの夜行列車のサンライズにあるのびのび座席っぽい感じになっていた。混んでいるときは1人のスペースがキチンと確保されるのがいいのだが、ガラガラの時はせっかく広く空いているのに狭いところに押し込まれた感が出るかもしれない。朝の出発が早かったので6人がけの座席で居眠りをして過ごした。途中、売店に行ってみるとセルフのコーヒーが100円とセブンよりお安いのでつい1杯いただいてしまった。やっぱり朝コーヒーは旨いのだが、トイレも近くなるので要注意。下船前にはしっかりトイレに行っておいた。 10時少し遅れて到着下船。国道2号線を使って少し東へ向かう。さすがに都会なので大混雑でペースが上がらない。気温も高くなって暑さを感じる。どこで北へ曲がるかナビを使っていなかったが、なんとなく40年前のカンで曲がって正解であった。その寸前、当時からあった灘カワサキのお店が見えた。まだやってんだ…というか昭和感がそのまま残る店構えに驚いた。学生時代に下宿していたビンボーアパートに行ってみる。当時4畳半で風呂無しトイレ共同、月額13000円だったが、阪神淡路大震災でやっぱりの倒壊?。その後行ってみたら更地になっていた。現在跡地は、リッチな方が複数の土地を併合したのか大きな家が建っている。隣の家の塀がそのままなので前に停めて記念撮影。次に、41年前の出発点である大学へ行ってみる。現在は構内バイクの乗り入れ禁止になっており、近くの駐輪場に停めて歩いて行く。今日は天気が良いので日陰はマシだが直射日光を浴びると暑くてたまらない。当時は、先輩や同期に見送られて出発した。当時皆さんと撮った記念写真と同じ場所に行ってセルフタイマーで撮影する。今回は当時の記念写真とできるだけ同じところで写真をセルフタイマーで撮ろうと、当時から使っている三脚を掘り起こして使用している。 駐輪場に戻って長袖の下着を脱ぎ、ジャケットもフルエアロモードにしておいた。少し汗をかいた下着は箱にくくりつけておいて乾かすことにした。 やっとマトモに走り始める。まずは六甲トンネルを抜けるのだが、記憶によると当時は20円した料金が10円になっていた。人件費考えると徴収するのがもったいないくらいの料金だが原付の安さにあらためて感動。ここから国道176号線までは有馬などを県道で走る。当時はとても田舎で走りやすかったがベッドタウン化していて都会になっており信号が多く走りづらい。国道176号線に合流して、さらに中国道を越えてからは少しマシになってペースが上がる。学生時代とその後5年近くは兵庫県に住んでいてこのあたりはよく走ったものだ。が、記憶は吹っ飛び時代と共に環境も変わって新鮮な道に感じたりする。時々、当時からあったものをみつけて感動しながら走る。次は柏原駅。「かしはら」ではなく「かいばら」と読む。駅もすっかり改築されてキレイになている。41年前にここでMBX50で同行してくれた大学同期のT見氏と写真を撮っているので駅前で三脚を立てて撮影。12時を過ぎておなかも減ってきた。これ以上行くとコンビニすら無くなるおそれもあるのでコンビニに入る。イートインがある大きなところを狙ったが…イートインが無い。仕方がないのでイートアウトしたが、店の前に陰があったので助かった。今日は大変暑いのだ。水分不足になるので500mlの水を買ったが、今や入れるボトルも無いし、箱に入れる余裕も無い。ラフ&ロードのジャケットには、腰のあたりにボトルをつり下げられるように袋がついているのだが、今まで使ったことが無かった。が、今回飲み残しはここに入れて持って行った。意外と実用になるが、水は当然ぬるくなる。福知山を過ぎたが、意外やここはあまり変わった感じがしなかった。道なりに走っているといつのまにか国道を外れている。が、当時から国道を北上するより川の右岸にある県道を走る方がショートカットになるので走っていたので、そのまま北上。途中で国道に戻って走る。本当はもう少し近い道があるのだが今回はあえて当時に近い道で北上した。まずは舞鶴西港へ。現在は舞鶴東港より出港しているが、当時は西港からだったのだ。記憶によると87年頃に移行したはずだ移行寸前の西港から乗ったことがあるが、3甲板へのスロープが既に撤去されており、下の甲板に入ってから船内エレベーターでバイクを3甲板に上げてもらったのが記憶に残る原因だ。西港は現在、立ち入り禁止区画になっており、特別なイベント船が着岸するときに解放するようになっているようだ。おかげで立ち入ることが出来ず遠くから撮影するにとどまってしまった。当時はここまでT見氏が見送りにきてくれた。東港へ向かうが当然まだ日が高く早すぎる。いつも乗船前に買うセブンイレブンでアイスコーヒーを飲んで一息を入れる。今日はマジで暑い。ちょっと早いが晩飯にする。予算削減のためすき家に行って牛丼とサラダセットで590円。ちょっと前ならこれに卵がついてそれより安かったが…今時は無理。いつもならコンビニで船内のカップ麺やおつまみを買うのだが、時間もあるし経費節約のためスーパーを探してみる。ちょうど港の近くにあったので入るが人気店なのか駐車場に係員が出るほどの満員。夕食が早かったのでおにぎり2個も追加し、カップめん2個と朝食パンが2個、そしておつまみを買って1000円ちょっとと経費節約に成功。去年も寄った赤レンガ館にも寄ったが、夕暮れにはまだ時間があったので軽く撮影してから舞鶴東港に行く。到着は18時頃と早すぎ。それでも5台くらいのバイクがいたが、道内へお帰りのバイクが3台含まれている。毎度の様に手続きを済ませ、変化の様子を探しながら時間をつぶす。港にある売店の食堂だが、値上がりしていてお安いザンキですら1000円ギリギリ。ちょっとマシな定食食べると軽く1000円越えであり貧乏人には高嶺の花である。21時頃に予定どおり「はまなす」入港。今回も写真を撮っておく。暗いし動くのでキレイには撮れないのが残念。今回バイクは13台と少な目。小型バイクは私以外は広島のスクーターと札幌のKSRモタードのみ。人気のレブルは250が2台と1100が1台。岩見沢と札幌の方と話をした。車で宝塚から来たというハーレーに乗る方ともお話したが、皆さん私より高齢者。高齢者にお安い時期ではあるが高齢者しかいないという感じだ。 乗船を誘導する係員の方に声をかけられた。聞くと、私が福知山から北上するときに後ろに結構長い間ついて走った車に乗っていたということだ。箱にある北海道マークと新日本海フェリーの偽ステッカーで覚えていたということだ。偽ステッカーが関係者の目にとまった最初の事例となる(笑) 着いた船から下船したバイクは4台(驚)であったが、下船も少なく、トラックの積み込みも少なく早く終わったせいか予定していた23時10分より少し早く乗船が案内された。今回は、またまたトップバッターで乗船。もっとも、船尾の区画に入れられるので乗船後すぐに区画に入ってしまう。乗船後は毎度のことで、ビールを買い込み、何でも後方支援の彼とのオンライン飲み会に備える。今回もはりこんでステートBの個室を取っているので余裕だ。一番お安い期間Aであり、1人で取っても追加料金無しの上、55歳以上の2割引があるので超お得。乗船後に受付にて鍵を受け取るのだが、前に並んだオバチャンたちはツアーの参加者だろうか6階(さらにお高級なデラックス=旧特等)な方々だった。きっと、この時期はプアーな区画以上にリッチな区画も多いのだろう。で、その後は売店で買ったクラシックビールを飲みながら、何でも支援部隊の彼と1時間以上遠隔宴会をしたのであった。その後は…早起きだったこともあり、速攻で爆沈して眠りにつく。


セブンイレブンにて
船内用朝食を買う

神戸まで新造船の
あおいに乗る

トラックがほとんど
乗用車は激少

バイクは私のみ
甲板も新しい

自由席区画の椅子席
なんだか狭い気が…

お高級な追加料金が
必要な区画 むじんくん

高松-神戸のフェリー
四国脱出に必須

あおい船内の
売店 今様になっている

コンビニ風のコーヒー
100円なのは良心的

朝コーヒー
船は3490円でした

神戸に入港
三宮に着きます

学生時代のアパート跡
当時はココから…

大学構内の駐車場
ここで見送られて出発

大学構内の駐輪場
当時は普通の道路だった

六甲トンネル入口
昔は料金所があった??

六甲トンネル出口
料金所で10円払う

JR柏原駅
かつても休憩したところ

お昼もコンビニで
あ…暑い

福知山より
県道で北上します

舞鶴西港 かつては
ここに着岸していた

現在はイベント以外は
立入禁止っぽい

舞鶴西港をバックに
記念撮影

いつも寄っているセブンで
アイスコーヒーを飲む

いつものガソリンスタンド
給油しておく

晩飯は貧しく
すき家で…

牛丼サラダセット
これで590円

経費節約 スーパーで
船内食料調達

舞鶴赤レンガ館
観光客皆無

フェリーターミナル
バイクは少ない

トップバッターです
年寄りばっかり(笑)

乗船待ちの様子
持ち込み食料多し

はまなす入港

もうすぐ乗船
車もそれほど多くない

後部甲板部分
たったこれだけです

3甲板 車はこれから
乗船する

毎度の遠隔宴会
個室なので楽!


 2023.05.17 舞鶴 → 小樽(晴)

昨夜は2時頃に寝たはずだが7時には目が覚めた。トイレに行きたいからではあるが、なんだか良く寝た感があって目覚めた時は家にいると錯覚したくらいだ。そのまま寝ずにスーパーで買ったパンを食べ昨夜できなかったデジカメデータのバックアップをしたりして8時くらいまで起きていた。が、少し横になると寝不足だったのか10時前まで寝てしまった。10時の僚船とのすれ違いの汽笛の音で目が覚めた。身支度をして売店に行ってビールを買った。売店の女性スタッフが、私が着ていた新日本海フェリーの迷彩柄のTシャツに気づいて、それは人気だったんですよ…と教えてくれた。コレを買った時もほとんど在庫が無く(聞いたけど店頭のみということ)ギリギリ買えた1着だったのだ。まだあったら予備を買っていたところだ。レジを終了するときに「お似合いですよ」と社交辞令の言葉を言ってもらえたが、それはそれで気分が良いものだ。部屋に帰って昨日のスーパーで買ったおつまみと共にビールを飲みながら、レポートを打っている。自室で気軽に打てるのはとても楽。共用スペースも見に行ったが、さすがにコロナの頃とは違って皆さん寝台より出てきてくつろいでいたように思える。コロナの時期は部屋や寝台にこもって表に人が出てきていなかった。昼になったので、持ち込んだカップ麺を食ったが、満腹して眠くなったのでまた1時間半くらいまで寝てしまった。寝過ぎると今夜が眠れないので控えたつもりだが、眠いものは眠い。13時半に起きてまたこのレポートを打っている。 15時過ぎに風呂に入り、また仮眠。16時40分頃に新潟航路の船とすれ違うので、後部デッキに行って待っていると来たのだが霧がかっており霞んでしまって残念な感じになった。部屋に戻りお湯を沸かしてカップ麺(塩焼きソバ)を食っておく。ビンボーなのでレストランに行けない。ザンキ定食ですら1200円とお高級な場所になっている。船は定刻に接岸し、バイクは最初に下船となった。下船して2~300mほど走ったところのなか卯に行く。サラダ付きの牛丼でも…と思ったのだが、なんと牛すき丼の並ですら530円とお高くなっており、それを食べるのが精一杯であった。次回からはもう利用できません。長い間、愛用してきただけにとても残念。 今日の宿であるスーパー銭湯っぽいオスパに行く。これも2~300mほどの距離にあるので歩いてでも行ける距離だ。見ると、一緒の船だった岩見沢の方のバイクが停まっている。小樽からは軽く直帰できそうなのに。オスパは入浴料850円(今月限定で750円)と深夜料金の1200円で利用可能だ。面倒なので毛布とマットと枕のセット500円も借りておく。とりあえず銭湯に入るが、まぁこのクラスなら並のスーパー銭湯と言えるレベル。露天風呂もあるのはステキかも。岩見沢のライダーさんと会ったが、彼のバイクのライトが暗く夜走るのが怖いので明日帰るとのことであった。入浴後、仮眠室に行くと、22時消灯なのでちょうど仮眠の大部屋の電灯が消されるところであった。暗闇の中で就寝準備を行う。部屋にある自販機や食事スペースの冷凍庫などの騒音がちょっと大きめではあるが、意外と快適。宿泊者は4名と少なかった。野ざらしのバイクがちょっとビミョーではあるが小樽の宿泊ではアリだと思った。昼間結構寝たのに23時過ぎには眠りに落ちたのであった。


ステートBの自室で
ビール飲んで作業します

昼ご飯は貧しく
持ち込みカップ麺で

5甲板
旧1等のフロア

フォワードサロン
利用率は低そう

船首からの景色
天気は良い

船内5階
エントランス付近

船内5階
風呂とレストラン

お高級メニュー

船内
案内所前

船内
後方デッキ付近

船内 後方から
サイドの共用部分

船内
後部デッキ

セルフで撮影
後部デッキ

リッチにステートB
寝台ではなくベッドだ

夜も貧しく
持ち込みカップ焼きそば

新潟航路の僚船
遠くて霞んでる

ステートB
窓側

ステートB
テレビと机

ステートB
洗面台付き

下船間際
ワクワクの瞬間

小樽港のなか卯
よく利用していた

値上がり激しく牛すき焼き
丼が530円(゚Д゚)

宿泊可能 銭湯オスパ
バイクは野ざらし

休憩室 ここで就寝
まぁ、悪くはないか



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